生まれる前から家族だね

史起(ふみき)ママさんより

「母子にやさしい自然なお産がしたい」そう思って選んだ『かん助産所』でのお産でしたが、何だかそれ以上のことを教えてもらった日々でした。
自分の思いとは裏腹に選んでしまった第1子の産院で医療介入が極力入らないように妊娠期間を準備しましたが、分娩台と会陰切開は免れず、産後の指導にも「ん??何か違う」とずっと思っていました。
念願の第2子を妊娠し、第1子育児中に出会えた助産師のあっこさんとまりさんのおかげで、かん助産所を知ることができ、今度こそ自分が思い描いたお産と産後のスタートをきるぞ!とワクワクしていました。毎回の妊婦健診では、上の子のケアを言い訳になかなか上手くいかない体重コントロールetcで助産所へ向かう車内ではどんよりすることもありましたが、毎回健診後に晴れ晴れした気持ちで帰ることができました。妊婦の私自身が前向きになれる助言や励ましだけでなく、上の娘へ弟が出来る事への心の準備や夫への教育を毎回丁寧にして下さっていたからだなぁと感じています。
さて、お産、予定日プラス1日でようやくおしるしがきた~と思ってからは早かった・・・でもそれは結果論で、なかなか長く感じた臨月期間、暑い中での散歩や雑巾がけ、全ては先生の所で自然なお産をするため。この時だけは “がんばったね” と自分を褒めてあげたい。
ここでの産後の生活はこれまた想像以上のものでした。赤ちゃんとずっと一緒。のんびりゆったりごろごろ…夜は必死(笑)きっちりと決まったタイムスケジュールがある訳ではなく、自分と子どものリズムをゆったりと。夜中はげっそりとしながら創っていく感じがして、母子中心とはこういうことなんだろうと感じました。なんて有り難く貴重な時間…。毎回の食事は味もボリュームもびっくり!完食してしまう自分にもびっくり!おかげで産前のフラストレーションがふっとびました。
かん助産所での生活は安心に包まれているというか、入院している私の為に皆さんがいてくださる感じがして、かん先生を中心とした“母性の園”にいるようでした。先生は忙しい合間をぬって、色々なことを事あるごとに教えて下さりました。母乳で育てることはどういうことなのか、軌道に乗るまでは大変な母乳育児の意味・役割。赤ちゃんのうんちが物語る情報量、子育てにおいて子どもが能動的に成長できるヒント、男性脳を理解して上手にこちらに誘導する夫教育、等々。これからの人生で為になる話をマンツーマンで聞ける、教えてもらえる、そんな産院あるでしょうか?!
それにしても日本の99.5%が病院での出産で助産所(院)での出産が0.5%だなんて、そのマイノリティーを選んだ自分に うふふ と思いつつ、女性の心身のことを考えたら絶対にこちらを選んだ方がいいのになんだかなぁと切なくなりました。
今回かん先生の所で出産し、入院生活を送ることで、本当に充実した人生の中でかけがえのない時間となりました。入院が終わってしまうのはさみしいですが、これから夫と力を合わせて育児に励みます。ここでたくさんのことを学べて本当に良かったです。これからもよろしくお願いします。

助産師より

物事を何でも真面目にとらえ、感動してくれるママでした。いつもパパとお姉ちゃんのかすみちゃんと3人で妊婦健診に来られました。3人が史起くんを迎えるために学び、考え、お姉ちゃんが史起くんにママやパパの思いを伝えてくれていました。史起くんがお腹の中にいる時からもう家族なんだなぁと思える方達でした。史起くんが生まれてからもママはとっても穏やかに育てられていました。助産所でのお産を楽しんでくださり、称賛して下さりました。その言葉は私にとっても助産所を続けて来て良かったと思わせてくれるものでした。ありがとうね。